首の痛み
首の痛み
頸椎には頭の重さ(成人で5~7kg)の他に両側の腕の重さがかかり、寝ている時以外は持続的に負担が加わる構造をしています。変形性頸椎症は、頚椎の骨と骨の間にある椎間板が年齢的な変化などで減少し、骨と骨がぶつかることで頚部痛を来す病態です。なくなってしまった椎間板を元に戻すことはできませんが、痛みをとるために内服薬やリハビリでの治療を行います。
腰椎椎間板ヘルニアよりも頻度はやや少ないですが、腰椎と同じ機序で頚椎の椎間板が神経に接触することで肩から腕、手に至るまで痺れや痛みが出現します。腰椎椎間板ヘルニアよりも自然に治る可能性が高いため、手術になることは少ないですが、痛みが強い場合は腰椎と同様に内服や神経ブロック注射を行います。
多くの頚椎を含めた脊椎疾患の中で、脊髄損傷や麻痺で寝たきりになることがある危険な疾患です。頚椎の病気であるにも関わらず、首には全く症状がないことが特徴で診断がつかずに見逃されていることも多いです。
箸やボタンが使いにくくなる「手の巧緻性障害」と歩くと転びやすくなる「歩行障害」が代表的な症状です。診断にはMRIが必須で、有効な治療法がないため、進行をとめるためには手術が必要になります。神経は一度障害されると回復することがないため、早期に発見して、進行具合をみて手術を行うことが多いです。
若年から中年女性でお困りの患者さんが非常に多い疾患です。手足の痺れなどの神経の症状がなければ基本的には筋肉が痛みの原因のことが多く、手術が必要になることはありません。当院のような整形外科のクリニックでの治療が基本になります。内服薬や湿布に加え、当院ではリハビリ(物理療法、理学療法士による体操)、筋膜リリース、頚部神経ブロックなどの注射も行っております。
頚椎の骨と骨が脱臼しないように繋ぎとめている靭帯が損傷したり、その周辺の筋肉が外傷などにより傷んでしまうことが原因です。
手術になることはなく、安静や内服薬で数週間で改善することがほとんどです。慢性の痛みへ移行してしまった場合は、注射や周辺の組織を柔らかくするリハビリが必要になることがあります。
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